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中国人強制連行事件北海道訴訟の支援

中国人強制連行事件とは

戦時中、日本国内の男性は軍隊にとられ、国内労働力が不足しました。

そこで日本政府は、当時侵略中であった朝鮮や中国からめぼしい男性を強制的に日本に連れてきて、鉱山企業等に引渡し、強制的に労働させたのです。休日もなく家畜以下の扱いを受け、無給でした。

中国からは約4万人が強制連行され、そのうち半分が北海道で労働に従事し、2割近くの人が命を落としました。

北海道での裁判

全国各地で、中国人被害者の救済(国、関係企業の謝罪と損害賠償)を求める裁判が起きていますが、北海道でも1999年9月から、33名の原告により札幌地方裁判所で裁判が行われています。

中国人強制連行の背景

日中戦争が深まり、太平洋戦争も迫った1940年頃、日本は深刻な労働不足に陥っていました。

重要な戦略物資の生産拠点である炭坑や金鉱鉱山、港湾荷役、飛行場建設などには既に朝鮮人が強制連行され、奴隷労働を強いられていましたが、それでも労働力は決定的に不足していました。

そこで企業は、政府に中国人労働者の強制連行・強制労働を願い出、政府はこの要請に応じて、1942年の閣議決定で中国人の強制連行を決定しました。

強制連行・強制労働の実態

1943年4月から1945年5月にかけて、38,939名にも及ぶ中国人が日本に連行され、日本各地の135の事業所で奴隷労働を強いられました。このうち北海道は58事業所に16,282名の労働者(全体の42%)が強制連行されてきました。

満足な食事も与えられず、酷寒の中での厳しい奴隷労働は、中国人労働者の命を次々と奪っていきました。北海道に強制連行されてきた労働者のうち、3,047名が死亡しました。命を落とさないまでも、体に障害を残した労働者は多数に及びます。

被害者救済を私たちの手で

1945年の日本の敗戦により、中国人労働者は強制労働から解放されました。しかし、この間、賃金は全く支払われなかっただけでなく、苛酷な強制労働は彼らの身体、精神に深い傷痕を残しました。

また文化大革命の時代には、日本に協力した売国奴だとして不当な弾圧を受けざるを得ませんでした。戦後、各企業は190億円もの補償金を政府から受け取っています。しかし、現在に至るまで、企業も国も中国人労働者に一切の謝罪も賠償もしていません。
中国人強制連行被害者はいずれも高齢です。彼らの命あるうちに、国と企業の謝罪と、正当な賠償を行わせるよう、皆さんのお力をお貸しください。

一層のご支援を 「支える会」代表 石田国夫

中国人強制連行事件訴訟をいろいろな面であたたかく支えていただいておりますことに心から感謝申し上げます。
この裁判も4回を終え、原告側の科学的な事実に基づいた出張も大旨終了、立証に入り、原告を中国から呼んで証言していただく予定ですので、いよいよ重要段階に入ります。
費用、会員拡大、1人でも多くの方に知っていただくため、一層のご支援をお願い申し上げます。この裁判で勝利の明かりを点すために!

北海道における中国人強制連行・強制労働58事業所所在地

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北海道の中国人強制連行

強制連行総人員数 事業所数 死亡者数 死亡率
全 国 38,953名 135 6,821名 17.5%
北海道 16,282名 58 3,047名 18.7%

北海道訴訟原告の強制連行現場

No. 事業所名 原告数 就労作業 被 告 連行者数 死亡者数 死亡率%
1 三井鉱山
砂川鉱業所
呂文明
他2名
石炭採堀
三井鉱山
435 46 10.6
2 井華鉱業
赤平鉱業所
範壁
他6名
石炭採堀
住友石炭
287 46 16
3 野村鉱業
置戸鉱業所
趙宗仁
他15名
築堤工事
熊谷組
492 24 4.9
4 日本港湾業会
室蘭第三
王端壁
他1名
港湾荷役
新日鐵
202 67 33.2
5 地崎組
東川出張所
任福潤 築堤工事
地崎工業
338 88 26
6 北炭平和鉱業
所真谷地鉱
呉徳明 石炭採堀 433 61 14.1
7 北炭空知
鉱業所赤間鉱
高雲翠 石炭採堀 284 42 14.8
8 鉄道鉱業
神威出張所
王子安
他1名
石炭採堀 391 115 29.4

原告合計33名(うち死亡者5名)


 

原告陳述より

王子安 原告番号32

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私は、日本人労働者と組になって、発破作業をやらされました。

発破をかけてから、しばらく時間をおくべきなのですが、増産を命じられていたので、すぐに採炭現場に突入させられるため、崩落事故も多く、けが人はしょっちゅう出ました。

食事は1日3食支給されましたが、それぞれ、小さなマントウを2個ずつで、原料はトウモロコシとか、豆殻のようなものです。昼食は、ポケットに入れておいたマントウを作業現場で食べるわけです。常に飢餓状態で、栄養失調で倒れる人も多数いました。飢えに耐えかねて、作業現場に行く途中で、木の葉や、畑の葱などをとって食べたこともありました。

趙宗仁 原告番号12

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医務所がありましたが、重病になると診てくれませんでした。知っている限りでは、私たちの中隊だけでも、十数人死にました。その中の1人はまだ病気が重い状態ではありましたが、死んではいませんでした。

しかし、日本人は彼を縛り、木箱に入れ火葬しました。中国人は見ているだけで、止めることは出来ませんでした。本当に残酷でした。この光景を見ていて、とても辛くなり、逃げようと思いましたが、行くあてもありませんのであきらめました。

このような昔の話を思い出すと、とても腹が立ちます。一生かけても忘れがたく、とてもつらい経験です。

裁判を支えて下さい

中国人原告はいずれも老齢であり、物価の違いもあって、訴訟にかかる費用を負担することができません。弁護団も全員が無報酬のボランティアです。訴訟に要する多額の費用をまかなうとともに、この問題を世論に訴えていくために、多くの方々のご協力が必要です。

有志により「中国人強制連行事件北海道訴訟を支える会」が作られました。活動内容は法廷傍聴や勉強会、ニュース発行などです。代表者は石田国夫氏(郷土を掘る会)、加藤多一氏(児童作家)、森山軍次郎氏(大学教授)、会費は年間3,000円です(学生及び全国組織である「中国人戦争被害者の要求を支える会」会員は、1,000円)。

どうか「支える会」に入会していただき、訴訟の支援をしてください。

署名活動も行っております。詳しくは各支部・「中国人強制連行事件北海道訴訟を支える会」事務局までお問い合わせ下さい。


『中国人強制連行事件北海道訴訟を支える会』事務局

〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西12丁目ウエスト12ビル5F

浅井俊雄法律事務所内

電話011-261-6202 ファックス011-261-6252

カンパも歓迎します!!

郵便振替/口座番号02710-9-43415

名義「中国人強制連行事件北海道訴訟を支える会」